オフグリッドのススメ

皆さん、自宅で使う電力を自分自身で作ることに興味はありますか?
それが「オフグリッド発電」です。
ここ数年で電気料金が上昇している現状を考えると、自宅でのオフグリッド発電は非常に魅力的な選択肢となり得ます。

2023年6月から、各電力会社の電気料金が値上げを発表し、最大で26%値上げのところもあるようです。月々電気料金1万円の家庭は、12600円に値上がりします!
年間でいうと、31,200円も固定費が上がることになります💦
そして、これからも電気料金は下がる事はなく、値上がりしていくと予想されてます。

NHKホームページより抜粋

こういった電気料金の高騰や、昨今の災害時の停電等の事情、世界情勢を鑑みた環境的な問題から、電力を自給自足したいと考えている人が増えてきています。

そこで今回は、そもそもオフグリッドとはなんぞや?というところから、オフグリッドのメリットデメリット等紹介し、これから電力の自給自足を目指す人の参考になれば幸いです。

そもそもオフグリッドとは?

オフグリッド(Off-Grid)発電とは、公共の電力網から独立した電力供給システムを指します。その名前が示す通り、このシステムは「電力網(Grid)から離れて(Off)」機能します。

電力会社の電力供給網から独立し、電力会社には頼らずに電気を自給自足して電力会社に頼らずとも電気を自給自足している状態のことを言います。

オフグリッド発電の特性としては以下のようなものがあります。

  1. 電力供給が地元の電力網に依存しないため、災害などで電力網が機能しなくなった場合(停電時)でも電力供給が可能です。
  2. オフグリッドシステムは太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを活用しやすいです。
  3. 初期投資は必要ですが、長期的に見ると電力網に依存しないため、電力費用を節約できます。
  4. 再生可能エネルギーの活用により、環境に与える影響を減らすことが可能です。

ただし、オフグリッドシステムにはバッテリーや発電装置のメンテナンスが必要であり、安定した電力供給を維持するためには適切なシステム管理が必要です。また、天候によって発電量が変動する再生可能エネルギーを主体に使用する場合、電力供給が不安定になる可能性もあります。

ガレージの屋根にソーラーパネルのイメージ

オフグリッド発電の種類とテクノロジー

オフグリッド発電には様々なタイプとテクノロジーが存在します。以下にいくつかを紹介します。

  1. 太陽光発電: 太陽光発電は、太陽エネルギーを直接電気エネルギーに変換する一般的なオフグリッド発電方法です。太陽光パネル(ソーラーパネル)が日光を吸収し、それを電気エネルギーに変換します。この技術は、太陽の光が十分にある地域では非常に効果的です。
  2. 風力発電: 風力発電は、風のエネルギーを利用して電気を生成します。風車または風力タービンが風を受け取り、その力を電気に変換します。このシステムは、一定の風速がある地域で最も効果的です。
  3. 水力発電: 水力発電は、水の流れや滝などの高低差(潜在エネルギー)を利用して電力を発生させます。このタイプのオフグリッド発電は、流れの速度や量が一定の水源が近くにある場所で最も効果的です。
  4. バイオマス発電: バイオマス発電は、有機物(木材、農業廃棄物、動物の排泄物など)を燃焼またはガス化してエネルギーを生成するプロセスです。バイオマスは、再生可能なエネルギー源として、地元の資源を活用するための良い選択肢となることがあります。
  5. 燃料電池: 燃料電池は化学反応によって電力を生成するデバイスで、通常は水素や天然ガスなどの燃料を使用します。このタイプのオフグリッド発電は、エネルギー密度が高く、効率的なエネルギー変換を可能にします。

それぞれの発電方法には特有のメリットとデメリットがあります。選択は、地理的な要因(太陽光や風の利用可能性)、利用可能な資源(水源やバイオマス)、エネルギー需要、初期投資と運用コストなど、多くの事を検討する必要があります。

実際にオフグリッドシステムを設置するために必要な手順と要素:

オフグリッドシステムを設置するためには、多くの要素と手順を考慮する必要があります。以下に基本的なステップを示します。

  1. エネルギー需要がどのくらいか: まず、あなたのエネルギー需要を理解することが重要です。
    どれくらいの電力を必要とし、それが日中、夜間、または一日を通じてどのように変化するのかを考えます。これによって、必要な発電能力を決めていきます。
  2. どの再生可能エネルギーにするか: 次に、利用可能な再生可能エネルギーの量とタイプを評価します。これには、太陽光、風、水力、バイオマスなどが含まれます。
  3. システムの設計: 次に、エネルギー需要と利用可能な資源に基づいて、最適なシステムを設計します。
    これには、適切なタイプの発電設備(太陽光パネル、風力タービンなど)、電力ストレージ(バッテリー)、および電力変換装置(インバーター)、ブレーカーや配線の種類から太さまで、たくさんのことを考慮しながら選択します。
  4. 設備の購入と設置: 次に、選択した設備を購入し、設置します。これは専門的な知識と技術を必要とするため、通常は電気工事士に依頼します。
    法律的に電気工事士でないと、できない作業もあります。(下の章を参照)
  5. システムの試運転と調整: 設備が設置されたら、システムの試運転を行い、必要に応じて調整を行います。
  6. メンテナンスと管理: 最後に、システムの適切なメンテナンスと管理を行います。これには、設備の定期的な点検、バッテリーの充電状態の監視、発電量と消費量の追跡などが含まれます。

以上が大まかな手順ですが、具体的な詳細はプロジェクトの具体的な要件、地元の気候と地理、利用可能な資源、予算などによります。
適切な専門家と相談し、具体的な状況に最適なプランを立てることが重要です。

AC220V EV充電システム (1)
AC220V EV充電システム (1)

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オフグリッドシステムのコストとROI (投資回収期間)

オフグリッドシステムのコストと投資回収期間(ROI)は、システムのタイプ、規模、地域のエネルギーコスト、設置場所、使用する技術など、多くの要素に依存します。したがって、具体的な数値は非常に変動しますが、一般的な概念を以下に示します。

初期投資コスト: オフグリッドシステムの初期コストは、太陽光パネルや風力タービンなどの発電設備、バッテリーなどのエネルギー貯蔵装置、インバーターなどの電力変換装置、その他の接続部品や配線、設置費用などを含みます。これらのコストはシステムの規模と複雑さによりますが、数十万から数千万まで変動することがあります。

運用・維持コスト: オフグリッドシステムの維持管理には定期的なメンテナンスや部品の交換が必要となるため、これらもコストに含まれます。バッテリーは特に重要な要素であり、一般的には5-15年の寿命があり、交換が必要となります。

投資回収期間 (ROI): オフグリッドシステムの投資回収期間は、初期投資コストと、エネルギーコストの節約額によります。一般的には、オフグリッドシステムの投資回収期間は数年から20年以上となることがあります。しかし、地元の電力コストが高い場所や、定期的に停電が発生する場所では、節約額が大きいため、投資回収期間が短くなることがあります。

最後に、オフグリッドシステムはエネルギー独立性と環境への影響を軽減するという非金銭的な価値もがあります。これらは金銭的なROIには含まれませんが、重要な考慮事項とも言えます。

エネルギー自給自足

オフグリッド発電を設置する際に必要な資格

法令で、電線に30Vを超える電圧が掛かる場合の工事は、電気工事士の資格がいることが定められています。

ただし以下のことは電気工事士でなくても、作業出来ます。
(経産省のHP内の”電気工事士等資格不要の「軽微な工事」とは”で確認しています。)
・ブレーカーやチャージコントローラーなどの配線の緩み点検
・バッテリー端子のネジ止め、固定
・コネクタの接続

以下は法令上、電気工事士でないとできないことです。
・チャージコントローラー、インバーター、ブレーカー、コンセント、配線などを固定したり取り付けたり取り外したりする作業
・アース線を分電盤に取り付ける接地工事

電気は目に見えないので、思いがけないところから感電する可能性もあります。
0.1Aでも感電すると死亡する可能性もあります。
作業する際もゴム手袋、ゴーグル、長靴、長袖長ズボンで作業することをおすすめします。
作業をするときは、電源を必ず切ってから作業しましょう。

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オフグリッドのメリットとデメリット

オフグリッド発電を始めるにあたり、メリットとデメリット両方を検討する必要があります。
メリットとデメリットをまとめてお伝えします。

メリット

  1. 公共の電力網から独立することで、停電のリスクから解放されます。
    また、自分のエネルギー消費を自由にコントロールできるため、エネルギーの自主管理が可能です。
  2. 太陽光や風力などの再生可能エネルギー源を利用することで、化石燃料の使用を減らし、環境への影響を最小化することができます。
  3. 長期的に見れば、オフグリッドシステムは電力供給料金を節約することができます。公共電力供給に頼らないため、電力料金の変動から影響を受けにくいです。

デメリット:

  1. オフグリッドシステムの設置には、設備購入と設置のための初期投資が必要です。これはシステムの種類や規模によりますが、かなりの費用がかかることがあります。
  2. オフグリッドシステムは定期的な維持管理が必要です。バッテリーの交換や太陽光パネルの清掃など、自分で行うか専門家に依頼するかによってもコストが変わります。
  3. 再生可能エネルギーは天候や季節による影響を受けやすいです。このため、バッテリーの管理や余剰電力の活用策を考える必要があります。

これらのメリットとデメリットを考慮し、自分自身のライフスタイルやニーズに合わせてオフグリッド発電が適しているかを判断することが大切です。

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オフグリッド発電をハーフDIYしてみよう

これまでオフグリッド発電に関してみてきましたが、やはり設備投資のための初期費用がネックとなる部分も大きいです。
そこで、最初の初期投資を少しでも抑えるために、出来るところは自分でやる!という、ハーフDIYはいかがでしょうか?

小屋を自分で建てたいけど、最初から自分でやるのは・・・ということから、最近はハーフビルドという、ある程度キット化されたものを、自分で組み立てて作っていくというのもよく見かけます。

それと同じように、出来る部分は自分でやって、専門的な部分は専門家に任せる、こういった形で、まずは出来るところから、電気の自給自足を目指してみませんか?

ISOLAでは、「太陽光発電をDIYして電気エネルギーを自給したいけど、何から始めればいいかわからない。」 そんな声を多くいただき。ソーラー充電コンシェルジュのサービスを開始しました。
2013年からDIY太陽光発電の実績多数。 そのノウハウを活かし、売電用のソーラー発電とは違った、DIY太陽光発電を多く、サポートして参りました。
特に、EVやPHEVを充電するための「ソーラーEV充電システム」の専門的な技術サポートを提供いたします。

必要な部品をご用意することも出来ますし、自分でやってみたけど、システムが上手くいかないから相談だけでもという、色んなパターンのご相談に対応いたします!


🍀2013年からDIY太陽光発電の実績多数 ISOLA株式会社🍀
DIY太陽光発電のサポートをいたします!
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